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【抗がん剤の副作用】腎障害【1】ーー腎臓=おっしこ!体内バランスのために重要

抗がん剤(化学療法)による腎障害って聞いたことありますか~?

なかなかないですよね。治療をする前の副作用の説明などで、軽く耳にしたことがあるかもしれません。

この腎障害というのは、抗がん剤の種類によって出現しやすいもの、注意しなくてはいけないものがあるので、その予防策を治療の一環としてレジメンの中に組み込まれていることが多いです。

今回は、腎障害について書いていきます^^

腎臓の働き

① 体内の老廃物の排泄
② 水・電解質の調整、酸塩基平衡の維持
③ ホルモン(エリスロポエチン、レニン等)の産生・分泌

腎臓の働きはこの3つです!

腎臓=おしっこ という解釈も間違っていません!

肝腎要(かなめ)で大切!と大学時代の先生がよく言っていたのを思い出します。

腎障害とは

老廃物が糸球体でろ過され尿細管で再吸収・分泌される過程で、抗がん剤による尿細管の壊死・変性・閉塞が要因となり発生する。
また、必要物質として老廃物が選別できず、老廃物がろ過されないまま血液中で増加してしまうことで起こる。
⇒簡単に言うと、本来ろ過されなければいけない老廃物が、抗がん剤によってうまくろ過されない

腎障害の主な症状

尿量減少、体重増加、浮腫、電解質異常など

尿量減少

おっしこの量がいつもより少ない、出ない、トイレに行きたいなと思うけど、実際に思うように出ない、残った感じ(残尿感)がある  などがチェックポイントです。

体重増加

体の外に出るはずのおしっこや水分が体の中にたまってしまうと、その分体重が増えます。おっしっこが減って、体重が増えてくるという感じです。

浮腫

むくみです。人の身体はポンプ機能があって、体中の水分を体の先から中枢までサイクルさせているんですが、それが上手くいかなくなると、身体の末端(足の甲や手の甲など)に水分がたまってしまい、むくみになってしまします。
電解質異常・・・・電解質異常と言っても、患者さん本人は「なんか調子が悪いな」という感じるくらいで、自分で「カリウムのバランスが崩れている」とかわかるわけではなく、採血結果の数値で確認するものです。

腎障害を起こしやすい抗がん剤の種類 

今回は抗がん剤の種類によって、出現する副作用の腎毒性が特徴的に異なるので、主要なものの一部を挙げておきますね。()はレジメンの種類例です。

・メソトレキセート(HD-MTX)

悪性リンパ腫が脳転移した時などに、HD-MTX(ハイドーズ メソトレキセート)というレジメンの抗がん剤治療をすることがあります。
このメソトレキセートがが尿細管(腎臓から膀胱までおしっこを流す管)で結晶化しやすいんです。簡単に言うと、ホース(尿細管)の通り道に砂(MTX メソトレキセートの結晶)を流すと流れが悪くなりますよね。そんな感じです。
MTX メソトレキセートの結晶が尿細管に残らないように、大量輸液を行います。さっきのホース(尿細管)と砂(MTX メソトレキセートの結晶)の例でいうと、水の勢いがいいホースは、水圧の勢いで砂も一緒に流れていきます。また、そこまで水の勢いがなくても、流し続けることで、砂も少しずつ減っていくことでしょう。
さらに、MTX メソトレキセートの結晶は、おしっこが酸性に傾くと結晶化しやすいんです。そのため、おしっこをアルカリ化(pH≧7.5)に保つ必要があります。
そのために、大量輸液に使う補液(点滴)の種類を湯重炭酸ナトリウム(メイロン)を使用したり、HD-MTXのレジメンの場合、尿量とpHのチェックは6時間ごとに行います。
十分な尿量とpHが保てていない場合は、レジメン内にも定期的な利尿剤の使用もありますが、さらに利尿剤を追加したりします。
一般的によく使われる利尿剤の「ラシックス」は、尿を酸性にするため、尿細管にMTXの結晶が沈着する恐れがあるので、MTX使用時には尿をアルカリ性にする「ダイアモックス」という利尿剤を用います。

MTX メソトレキセートの腎障害については、とても長くなってしまうのでまたいつか後述します(笑)

・イホマイド

出血性膀胱炎や尿細管障害をもたらす。
*出血性膀胱炎:膀胱の粘膜に何らかの原因により炎症が生じたもので、炎症に伴う刺激により痛みや膀胱刺激症状(主な症状:血尿、頻尿、下腹部痛・排尿時痛)
その理由として、イホマイドという抗がん剤の排泄が、不活性型代謝産物として腎臓より尿中へ排泄されます。そのため、腎臓に抗がん剤であるイホマイドが残ってはいけないので、十分な行けきと「ウロミテキサン(メスナ)」というイホマイドの膀胱障害を改善する薬を併用します。

・エンドキサン(R-CHOP、CHOP,COP)

大量あるいは長期に使用した時に出血性膀胱炎が発現する。
悪性リンパ腫の治療で行われるR-CHOP(6~8コース)なと治療期間が長くなるものは、気を付けておきたいです。
R-CHOP療法の場合、アドリアシンの投与後に尿が赤くなることがあるが、それは血尿ではないので、区別しましょう。アドリアシンの薬の自体が赤いので、知っておかないとびっくりしますよね

・マイトマイシン

腎の小血管の内皮細胞障害を起こして血小板を活性化させ、溶血性尿毒症症候群(HUS)を引き起こす。突然の血尿に続く腎機能低下、血小板減少をきたす。
うーん、難しい!

簡単に言うと、赤血球が破壊されて貧血になったり、出血を防ぐ血小板が減少したりして出血して血尿になるという感じですかね。
最初の症状は胃腸炎症状(発熱、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛など)で始まります。下痢便には血液が混じっている(血便)ことがほとんどなので、トイレの時に自分でチェックすることもできますね。

腫瘍崩壊症候群(TLS)による腎障害

腫瘍崩壊症候群(tumor lysis syndorome:TLS)とは、大量の主要細胞が抗がん剤治療をすることで急激に崩壊し、細胞内物質が一気に放出されることで生じます。
比較的抗がん剤治療後に感受性のある造血器腫瘍の治療開始後に起こることが多かったが、化学療法の進歩で固形がんの治療にもみられるようになりました。
抗がん剤治療によって崩壊した腫瘍細部から大量の尿酸、カリウム・無機リン酸などが血中に放出。その結果、高尿酸血症・高カリウム結晶・高リン血症・代謝性アシドーシス・低カルシウム血症となり、急性腎不全や致死性不整脈などが出現します。
簡単にいうと、腫瘍(がん)が抗がん剤治療によって壊れて、中に入っていた電解質が血液の中にあふれ出て、電解質のバランスを崩す(電解質異常)が起こっている。
予防策としては、尿量をしっかり確保するために、適切な補液を行います。尿酸生成抑制薬(アロシトール)を治療前から予防内服します。

腎障害を起こしやすい抗がん剤を挙げてみましたが、それぞれに共通する予防策は、おしっこの量をしっかり確保して、腎臓にためないようにすること!点滴しているから大丈夫なのではなくて、経口から(口から飲む)水分を摂取することも意識しておくといいですね。

今回は定義に近かったので、少し難しい内容でした!

腎障害の対策や、私の体験談も交えた 腎障害【2】に続きます!

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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